特集 脳のシンポジウム
主題 脊髄の構造と機能
指定発言 皮膚からの運動抑制について
久保田 競
1
1東京大学医学部脳研究所
pp.430
発行日 1966年10月25日
Published Date 1966/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904314
- 有料閲覧
- 文献概要
皮膚の圧迫または皮膚神経の電気刺激で,動物の筋活動が停止または抑制されることは古くから知られている。動物催眠とか圧反射とかいわれるものも,この中に含められる。脳波や行動などを指標にして皮膚神経の低頻度刺激の効果を調べると,皮質の全領域に紡錘群発され行動的に眠つてき,時に賦活睡眠の状態に移行する。
このような行動への抑圧的效果の発現のメカニズムを解析するのが当面の課題であるが,最初の試みとして,運動ネウロンの膜で起こるシナプス電位の性質を急性の除脳模本で調べることを始めた。
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.