Japanese
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特集 脳のシンポジウム
主題:加齢と脳
加齢と脳—解剖学の立場から
Ageing and Brain
岡本 道雄
1
Michio Okamoto
1
1京都大学医学部解剖学教室
1Department of Anatomy, School of Medicine, Kyoto University
pp.579-589
発行日 1967年10月25日
Published Date 1967/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431906427
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I.緒言
Ageingという言葉の定義はいろいろにいわれているが,もつとも広い意味では卵から死までの個体の一生という意味であり,この間における形体の変化を総括してBürger, M1)('54)は,これをBiomorphoseとよんでいる。しかし一般的常識的にいう場合,Ageingというのは高令期にある個体にみられる退行性の現象ということができる。もちろん,この高令期におこる現象は退行性現象に限らないのであつて,進行性の現象も存在することは広く認められている。Ageingが高令期の現象というからには,ここで高令期というものが問題となる。
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