特集 脳のシンポジウム
主題 脊髄の構造と機能
司会総括
小川 鼎三
1
1順天堂大学医学部医史学教室
pp.409-410
発行日 1966年10月25日
Published Date 1966/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904311
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脊髄にかぎらず中枢神経系の本態をつきとめようとする研究では構造と機能との連関をみることが最も大切である.それは理想家の言にすぎず,すべての機能のちがいが形態学的に説明されるとは実際にはいえない,と論ずる人があるかもしれない。しかしこんにちの神経学では,またその窮極までの隔たりがあまりに大きい。解剖学者と生理学者の提携が十分に行なわれているとは決していえない。
微小電極法により神経細胞内の電位の変動がおかり,その他のいろいろな方法で神経生理学はめざましい大幅な進歩をつづけている。われわれ解剖学をやるものが,それについてゆくのに多大の困難を感ずる。その電極の場所になんとかしつかりしたマークをつけて,そこを組織学的にしらべることを続々とやりたいと思う。
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