特集Ⅱ ミオパチーの疫学と臨床
進行性筋ジストロフィー症に関する二,三の知見
杉田 秀夫
1
1東京大学医学部中尾内科
pp.393-396
発行日 1965年7月25日
Published Date 1965/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904189
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1949年Sibley,Lehningerが筋ジストロフィー症(DMP)患者2例の血清aldolase増量を報告して以来すでに15年を経ている。その間解糖系酵素を中心として多くの酵素がDMP患者血中に増加することが報告されている。これら血中酵素増量に共通していえることは筋細胞の膜透過性の亢進という問題である。DMPのさいの生化学的変化特にSarcoplasmaからのpotassium,creatine P,myogmobinおよびsoluble enzymleの遊出およびこれらの物質の血中増加は膜透過性の異常という見地から説明が可能である。
私はかかる仮説に基づいて次の二つの問題に関して研究を行なつた。
Copyright © 1965, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.