特集Ⅱ ミオパチーの疫学と臨床
新潟県におけるミオパチーの疫学およびその臨床
室根 郁男
1
,
佐藤 猛
1
,
神林 敬一郎
1
,
山田 克浩
1
,
白川 健一
1
,
斉藤 信
2
,
錦織 新一
3
1新潟大学医学部第1内科
2新潟大学医学部電子顕微鏡室
3新潟大学医学部整形外科
pp.397-406
発行日 1965年7月25日
Published Date 1965/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904190
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はじめに
1958年1月より1963年10月までのミオパチー班会議で定められた調査方法にしたがい5年10カ月の期間中新潟大学受診患者,おもに内科,整形外科,小児科,脳外科を主体としてmyopathy患者を抽出するとともに県内主要病院より紹介患者を加えて再診し,その相対頻度および分布などを検討した。筋ジストロフィー症についてはWahton and Nattrass(19541),19602))にしたがつて分類し,その遺伝様式およびその臨床像について若干の検討を加え,主要14家系の少なくとも2代について血清aldonase, creatine phosphokinase値について検索した。
なお,myopathyの診断には一般臨床像はいうまでもないが,補助診断として筋電図および筋バイオブシー所見が重要である。したがつてこの点から筋ジストロフィー症の病態生理を追究するため,誘発筋電図法を主体として筋電図学的検討および筋生検材料による電子顕微鏡像について観察したところ,それぞれにつき若干の結果が得られたので報告する。
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