Japanese
English
特集Ⅰ 代謝性神経疾患
フェニルアラニン,チロヂンの代謝異常症
Metabolic Disorders of Phenylalanine and Tyrosine
塚田 裕三
1
,
野口 鉄也
1
Yasuzo Tsukada
1
,
Tetsuya Noguchi
1
1東邦大学医学部第2生理
12nd Dept. of Physiology, Toho Univ. School of Medicine
pp.217-226
発行日 1965年7月25日
Published Date 1965/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904170
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フェニルアラニンは必須アミノ酸の一つとして栄養学的に重要なものであるばかりでなく,チロヂンを経てアドレナリン,チロキシン,メラニンなどの原料ともなつているのである。フェニルアラニンは主として肝中に存在する,phenylalanine hydroxylaseでチロヂンを生成し,チロジンはまた,tyrosine hydroxylaseでDOPAを形成し,dopamineを経てノルアドレナリンを生成することが最近生化学的に明確にされるにいたつた。
一方チロヂンはtyrosinaseによりメラニンを生成することもよく知られている。しかしチロヂンの主たる代謝路はP-ハイドロキシフェニルピルビン酸を経てホモゲンチジン酸となり,さらにアセト酢酸や,フマール酸にまで酸化されるものである(第1図)。
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