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特集 精神薬理
精神親和剤の脳生理学的及び生化学的側面
Neurophysiological and Biochemical Aspects of some Psychotrope Drugs
三浦 岱栄
1
1慶応大学医学部神経科
pp.711-731
発行日 1961年12月25日
Published Date 1961/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903948
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はじめに
精神親和剤(特にNeuroleptica或は静穏剤と抗うつ剤等)の相次ぐ開発は,臨床精神医学,特にその治療面を革新させたという意味において,少なくとも経験的には重大な意義をもたらしたことは何人も議論の余地がない。しかしその作用機制については,多数の脳生理学的並びに神経生化学的研究にもかかわらず,一致した明白の結論の出ているものは僅少で,多くの薬剤,殊にPhenothiazine系の薬剤に至つては,部分的に開明されているにすぎず,一貫した理論にはまだ到達しているとは称しがたい。私はここで従来諸外国並びにわが国において行なわれたこれら基礎的研究の文献的考察は大部分省略し,私どもの教室で行なつてきた研究成果の一端をここに報告して,大方の御批判を仰ぎたいと思う。
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