Japanese
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特集 平衡機能と姿勢反射
姿勢反射に対する末梢性因子—リハビリテーションの立場から
Peripheral factors in postural reflexes: Their meanings for rehabilitation
中村 隆一
1
Ryuichi NAKAMURA
1
1東京都神経科学総合研究所リハビリテーション研究室
1Tokyo Metropolitan Institute for Neurosciences, Department of Rehabilitation
pp.795-806
発行日 1974年8月10日
Published Date 1974/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903661
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I.はじめに
近年,多くの神経疾患を含めての運動障害に対して,リハビリテーションの立場から,種々の治療手技,とくに神経生理学的方法neurophysiological approachによる理学療法physical therapy,physiotherapyが用いられている。これらの治療手技は,訓練士によって,姿勢***を変化させること,皮膚刺激(氷,触覚など),抵抗運動,タッピングなどを患者に加えることで,その時の姿勢反射,立ち直り反応や平衡反応などの自動的反応の制御,さらには随意運動を通じての運動機能の改善を試みるものである1,3,11〜13,20,21)。
そこで末梢の肢位が,反射・反応・随意運動にどのような影響を持つものかについて,固有感覚系を中心にして,動物実験による結果,正常人,神経疾患においてみられる,いくつかの所見を,とくにリハビリテーションの面から考察してみよう。
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