特集 脳のシンポジウム
主題—情動と自律神経・内分泌機能
司会者の言葉
諏訪 望
1
1北海道大学医学部精神医学教室
pp.148
発行日 1970年4月25日
Published Date 1970/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903117
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昭和39年2月29日に,日本学術会議脳研究連絡委員会の主催で,"行動の神経機構"に関するシンポジウムが行なわれ,その主題のひとつとして,"情動とその障害"が選ばれた。(脳と神経,16:800〜856,1964)。今回はその続篇であるといえる。
今度の主題は,"情動と自律神経・内分泌機能"ということになつている。情動の定義は,いろいろな角度から試みられているが,"生体が示す基本的な現象の一つで,衝動や欲求と直接に結びついている感情状態"と解すれば,それが自律神経・内分泌機能と表裏の関係にあるという意味をも含ませることができるであろう。このシンポジウムでは,とくにその中枢との関連をいつそう明らかにすることを目標として,大脳辺縁系ないし視床下部,さらに脳幹網様体の機能を中心として,問題を一段と掘下げてみることにした。
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