特集 第1回国際神経科学会展望
錐体外路系の病理
Deolindo Couto et Paulio Lollgo:いわゆる錐体外路性疾患の薬物療法/J. Sigwald:いわゆる錐体外路性疾患の薬物療法についての討議
広沢 道孝
pp.451-458
発行日 1958年2月28日
Published Date 1958/2/28
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431901611
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錐体外路性疾患の薬物療法は,近年その研究に顕著な進歩がみられるにもかかわらず,まだまだ充分ではない。その理由は種々あるが,中でもその大部分が慢性の疾患で,一たび症候の現れたときから非可逆的な傷害を持つていること,多くが遺伝性-家族性の起因によること,破壊的進行をすること,同時に多彩な症状を示すこと,さらにその多くには副作用がみられること,持続的な服用が困難であること等がある。
このような状況から外科的に処置したらという考えが生れ,この会合でも別に報告されている。しかしそれも,例えばParkinsonien(Parkinson氏病およびParkinsonismeの患者,以下P-患者と略記)では手術後に病気がすすむだけでなく,技術上の困難さもあつて,僥倖を狙うといつた程度のようである。
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