Japanese
English
特集 錐体外路系・I
錐体外路系の解剖
Anatomie des extrapyramidalen Systems
平沢 興
1
,
溝口 史郞
2
Ko Hirasawa
1
,
Humio Mizoguti
2
1Anatomie der Universtät Kyoto
2Anatomie der Medizinischen Fakultät zu Kobe
pp.761-780
発行日 1959年9月5日
Published Date 1959/9/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431901708
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I.はしがき
横紋筋は随意筋とも呼ばれるので,長い間随意運動のみを行うかの如く誤解されていたが,現在では横紋筋には随意運動の他に不随意運動或いは反射運動などもあることがわかり,しかもこれ等の運動の成立が,筋緊張のそれと共に極めて複雑な機構の上に立つことが明らかになりつつある。横紋筋の運動性支配には錐体路系と錐体外路系とが,また横紋筋の緊張性支配には錐体外路系と植物神経系とが関与すると考えられている。
平沢は錐体外路系の名のもとに横紋筋の筋緊張ならびに運動を反射的に支配する全運動系を総括して,これが従来考えられて来た如く線条体等に限局するものではなく,上は大脳皮質から下は脊髄にいたる広範囲に存することを明らかにし,主として形態学的立場からこれを更に5亜系,即ち大脳皮質系,線条体淡蒼球系,小脳系,中脳脊髄系及び末梢系に分けた。現在までのところ,錐体外路系の形態学的分類としてはこれが最も無理のないものと思われる。
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