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特集 第36回脳のシンポジウム
トリプレットリピートの生物学的意義
トリプレットリピートの遺伝子発現とその病態(抄録)
Gene expression and pathological mechanism in triplet repeat diseases
垣塚 彰
1,2
Akira KAKIZUKA
1,2
1大阪バイオサイエンス研究所第4研究部(分子医学)
2現:京都大学大学院生命科学研究科
1The Fourth Department (Molecular Medical Science) Osaka Bioscience Institute
キーワード:
CAGリピート
,
ポリグルタミン
,
空胞変性
,
神経細胞死
Keyword:
CAGリピート
,
ポリグルタミン
,
空胞変性
,
神経細胞死
pp.924-926
発行日 2001年12月10日
Published Date 2001/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431901305
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これまで,神経変性疾患は,疾患ごとに特有の障害部位とその結果として特有の症状(痴呆・運動失調・異常運動・筋力低下など)を示し,多くの疾患に当てはまる統一的な発症機構に関わる概念・分子機構を導き出すことはできないと考えられてきた。しかし,近年,変性しつつある神経細胞内に異常蛋白の凝集物や形態的に類似するvacuoleがかなり普遍的に存在することが判明し,神経が変性・消失する過程には,似通った分子機構が存在するという考えが広まってきた。本講演では,これまでわれわれが行ってきた遺伝性神経変性疾患の発症メカニズム,すなわちハンチントン舞踏病・Machado-Joseph病などの原因となる伸長したCAGリピートが作り出すグルタミンリピートによって引き起こされる神経細胞の死・変性の分子解析について,以下の三つのトピックスを紹介し,神経変性疾患における新しい細胞死の形態とそのシグナル伝達について議論する。
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