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味覚の生理・生化学的研究は,甘味や苦味の受容にcAMPやIP3などのセカンドメッセンジャーが関与していることを明らかにしてきた。さらに分子生物学的手法の導入により,ラットやウシなど哺乳動物の味受容組織に特異的に存在するGタンパク質や,それと共役する7回膜貫通型受容体がクローニングされてきたが,これらの受容体がどのように機能しているかはまだ明らかではない。
一方,甘味を呈する物質の共通構造から,受容体上の甘味物質との結合部位の性質が推定されている。また,甘味物質や,甘味を抑制・修飾する物質に対する感受性には著しい種差がみられることから,甘味の受容には複数種の受容体または情報伝達系の存在が示唆されている。
In the five basic tastes of salt, sour, sweet, bitter and umami, the former two are thought to be elicited by the current of corresponding ions flowing into the taste cell through cation channels located in the apical membrane. On the contrary, many biochemical and physiological studies have revealed that the second messengers such as cAMP and IP3 are involved in the signal transduction of at least sweet and bitter taste.
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