特集 総合診療医×がん治療医でハイリスク症状を見抜く—帰してはいけない がん外来患者
Part2 ケースで学ぶ! がん診療の診断エラー
抗がん剤治療中の頭痛—がん性髄膜炎を疑っていたら……?
金政 佑典
1
1がん・感染症センター都立駒込病院腫瘍内科
pp.504-509
発行日 2019年10月15日
Published Date 2019/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200485
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Case
72歳、男性。診断:びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(non-germinal center B-cell-like subtype;DLBCL)。合併症:高血圧、脂質異常症。既往歴:陳旧性心筋梗塞(10年前にカテーテル治療)。
DLBCLの治療中に、患者が新規の頭痛を訴えた。がん患者の頭痛は決して少なくない症候であり、状況的には中枢神経浸潤、がん性髄膜炎が濃厚である。しかし、結果は「ヘルペス髄膜炎」であった。がん、非がん、それぞれ種々の原因から生じる頭痛について、鑑別と気づきのポイントを振り返ってみる。
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