特集 プライマリ・ケアにおける神経症候へのアプローチ
各論(疾患編)
髄膜炎・脳炎を疑う神経症候とその対処法—どの髄膜刺激徴候を確認すべきか
亀井 聡
1
1上尾中央総合病院 神経感染症センター
キーワード:
髄膜炎
,
脳炎
,
症状
,
症候
Keyword:
髄膜炎
,
脳炎
,
症状
,
症候
pp.2318-2321
発行日 2020年12月10日
Published Date 2020/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402227348
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Point
◎髄膜炎や脳炎は,初期治療が患者の転帰に大きく影響する緊急対応疾患である.
◎髄膜炎では,基本的に発熱に髄膜刺激症状である頭痛や悪心・嘔吐を呈する.
◎脳炎では,基本的に発熱に精神症状・意識障害・不随意運動・痙攣など脳症状を呈する.髄膜炎を伴っている場合には,これに髄膜刺激症状が加わる.
◎髄膜刺激徴候として,項部硬直,Kernig徴候,Brudzinski徴候を評価する.
◎症状と発症経過から髄膜炎や脳炎(髄膜脳炎)を想定し,神経所見を確認し,手順に従って検査を行う.
◎神経放射線検査が迅速に施行できない場合には,治療を開始する.
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