特集 総合診療医×がん治療医でハイリスク症状を見抜く—帰してはいけない がん外来患者
Part2 ケースで学ぶ! がん診療の診断エラー
しびれ—抗がん剤の副作用を疑っていたら……?
公平 誠
1
,
伊藤 亮治
2
1公平病院腫瘍内科
2日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科
pp.490-494
発行日 2019年10月15日
Published Date 2019/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200483
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Case
53歳、男性。診断:小細胞肺がん。合併症:間質性肺炎。既往歴:てんかん(デパケン®、アレビアチン®を内服中)。
進行性小細胞肺がんの患者が、抗がん剤治療中にしびれを訴えた。担当医は抗がん剤の副作用としての末梢神経障害(chemotherapy-induced peripheral neuropathy;CIPN)と診断したが、抗がん剤治療終了後にもしびれは進行・増悪するのであった。本当の原因は「髄内転移」。しびれ=末梢神経障害という安易な考えに陥らないためには、どのような視点が必要なのだろうか。
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