特集 総合診療医×がん治療医でハイリスク症状を見抜く—帰してはいけない がん外来患者
Part2 ケースで学ぶ! がん診療の診断エラー
皮疹—EGFR-TKIによる皮疹を疑っていたら……?
下井 辰徳
1
1国立がん研究センター中央病院乳腺・腫瘍内科
pp.496-502
発行日 2019年10月15日
Published Date 2019/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200484
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Case
72歳、男性。非喫煙者、診断:左上葉肺腺がん、多発肺転移、胸膜播種、既往歴:なし。
がん化学療法中に頸部前胸部四肢の皮疹を認めた。EGFRチロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)による皮疹を疑い、ステロイド外用剤で入院・経過観察とするも、みるみる患者の状態が悪化していってしまった。結果は「薬剤過敏症症候群」であった。初期対応に必要な視点、鑑別のポイントはどのようなものだったのだろうか。詳細な流れを振り返ってみる。
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