Japanese
English
特集 頭痛外来 Headache Clinic
発熱を伴う頭痛(髄膜炎)
Headache with Fever (Meningitis)
大生 定義
1
Sadayoshi Obu
1
1聖路加国際病院内科
pp.296-297
発行日 1992年4月15日
Published Date 1992/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900398
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- Abstract 文献概要
・急性の経過をとるものでは,まず細菌性髄膜炎を除外することが最重要で,疑いがあれば髄液検査を行う.
・軽症のウイルス性髄膜炎と"カゼ"の区別はしばしば困難で,髄液検査をしないと確診は難しい.しかし治療はともに対症的であるので,臨床上,重大な問題となることは少ない.
・亜急性や慢性の経過をとるものでは,中枢神経系の炎症性疾患(例えば脳膿瘍,結核性髄膜炎)と,全身性疾患〔側頭動脈炎などの血管炎やRA (慢性関節リウマチ),SLE (全身性エリテマトーデス),PN (多発性動脈周囲炎)などの膠原病〕をまず除外すべきで,血沈などの血液検査で炎症の有無をチェックすることも大切である.
・発症から数日経過したくも膜下出血は,問診が不十分だと,発熱もあり,髄液の細胞数増多もあるので,髄膜炎と誤診されることがある.
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