今月の主題 白血病—最新の知見と治療の進歩
化学療法
抗白血病剤の作用機序と副作用
笹田 昌孝
1
,
中村 徹
2
,
澤田 博義
1
,
内野 治人
1
1京都大学医学部・第1内科
2福井医科大学・第1内科
pp.1569-1571
発行日 1985年9月10日
Published Date 1985/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219919
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白血病の治療は疾患の特性により化学療法が中心であり,近年の治療概念の確立と優れた抗白血病剤の開発によりその成績はめざましく向上しつつある.
抗白血病剤の多くは核酸蛋白合成阻害作用を有し,この作用により白血病細胞に致死効果を与える.しかしこれら抗白血病剤はすべての急性白血病に有効なわけでなく,また重篤な副作用を持ちうることから,それぞれの薬剤について作用機序と副作用を含めた特徴を把握し,合理的な化学療法を行うことが肝要である.最近開発された新しい抗白血病剤の紹介も含めて薬剤を表1の如く分類し,それぞれの概要を述べる.
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