増刊号 産婦人科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド
婦人科編
IV 腫瘍
抗がん剤副作用対策―末梢神経障害
山本 阿紀子
1
,
宇津木 久仁子
1
,
竹島 信宏
1
1がん研有明病院婦人科
pp.222-224
発行日 2014年4月20日
Published Date 2014/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103720
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疾患の概要
パクリタキセル(タキソール®)は婦人科領域の悪性腫瘍において頻用される抗がん剤の1つである.治療に伴う副作用として,骨髄抑制やアナフィラキシー,嘔吐といった時に生命を脅かすような有害事象に対しては,積極的な治療が行われる.一方,末梢神経障害に伴う手足のしびれや疼痛に関しては,患者の訴えによるところが大きく客観的な評価が難しいため,発見が遅れることも少なくない.しかし,末梢神経障害は患者のQOLを低下させるのみでなく,化学療法の投与用量や期間を規定する因子となりうる重要な有害事象であり,早期発見,早期治療に努めることが肝要である.
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