Feature Topic Over80歳のがん診療
Over80歳のがん診療とその臨床的課題
—論考—併存疾患を有する高齢がん患者への対応—polypharmacy
藤田 健一
1
1昭和大学腫瘍分子生物学研究所
pp.280-284
発行日 2016年7月15日
Published Date 2016/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200082
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がん患者の高齢化とpolypharmacy
最新の2016(平成28)年版高齢社会白書に記載された2015(平成27)年度の高齢化の状況によるとⅰ、わが国の総人口は2015年10月1日現在、1億2,711万人であり、一方65歳以上の高齢者人口は3,392万人である。すなわち、総人口に占める65歳以上人口の割合である高齢化率は26.7%である。
内訳を見ると、前期高齢者(65〜74歳)の人口は1,752万人で、総人口に占める割合は13.8%である。また、後期高齢者(75歳以上)の人口は1,641万人であり、総人口に占める割合は12.9%であった。総人口が減少するなかで高齢化率は上昇を続けている。最近の3年間を見ても後期高齢者数は1,546万人、1,592万人そして1,641万人、人口比は12.3%から12.5%そして12.9%と、徐々にではあるが右肩上がりに増加しているⅰ,ⅱ。このまま増加を続けると2060(平成72)年には、2.5人に1人が65歳以上、4人に1人が75歳以上になると推算されている。
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