老年医学からみた透析医療
高齢透析患者とpolypharmacy 薬剤の問題
川名 賢一郎
1
1聖路加国際病院 薬剤部
キーワード:
血液透析
,
腎不全-慢性
,
配合製剤
,
薬剤師
,
診療報酬
,
服薬管理
,
患者アドヒアランス
,
多数薬剤投与
,
おくすり手帳
,
病棟薬剤業務
Keyword:
Drug Combinations
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Pharmacists
,
Polypharmacy
,
Medication Therapy Management
,
Medication Adherence
pp.1263-1268
発行日 2015年9月10日
Published Date 2015/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2015400655
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高齢者は多くの慢性疾患を有しているため,複数診療科を受診するなどして多くの薬剤が処方され服用している.さらに,高齢者の生理機能は低下しているため,高齢者は薬剤有害事象のハイリスク群であるといえる.また,腎機能低下患者や透析を受ける患者では薬を多剤併用するケースが多くみられる.ポリファーマシーの問題は,さまざまな点で指摘されており,医療費の問題や服薬コンプライアンス,またそれ自体が有害事象と密接な関係があるという点などが挙げられる.ポリファーマシーが有害事象の誘因となりうることを考えると,患者の高度化する薬物療法をどこかでマネジメントする必要があると考える.薬剤師として,患者の薬物療法をトータルマネジメントするために,薬剤師としての職能を発揮してポリファーマシーの改善に取り組むことが適切な医療につながるものであると考える.
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