特集 —え、ウソ!実は◯◯だった!?—“コモンディジーズ”の診断ピットフォール
⑪「非特異的腰痛」が最も多いが…!?
山本 祐
1
1自治医科大学 地域医療学センター 総合診療部門
pp.274-275
発行日 2024年3月15日
Published Date 2024/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429204705
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Case
患者:31歳、男性
主訴:腰痛
既往歴:特記事項なし
社会生活歴:喫煙・飲酒なし。製造業の事務職員。
現病歴:2週間前から腰痛が出現した。鈍い持続痛で安静時も軽減しないため、10日前に当院整形外科を受診した。腰椎X線写真(図1)で異常がなく、ロキソプロフェンとレバミピドが処方された。
内服により若干は和らぐが腰痛が続き、2日前からは夜間就寝中に痛みで目が覚めるようになり、内臓の病気が心配になって内科外来を受診した。外傷や発熱、体重減少、排尿障害、下肢の筋力低下・感覚障害はない。
身体所見:バイタルサインに異常なし。背部・腹部に皮疹なし。腰部正中を中心に自発痛があるが、圧痛・叩打痛はない。仙腸関節に圧痛なし。腰部前後屈での疼痛悪化・可動域制限なし。
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