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シリーズ DPCに対応したクリニカルパスの実際
⑪鼓室形成術
⑪Tympanoplasty
馬場 俊吉
1
,
新藤 晋
2
Shunkichi Baba
1
1日本医科大学千葉北総病院耳鼻咽喉科
2日本医科大学附属病院耳鼻咽喉科
pp.81-90
発行日 2007年1月20日
Published Date 2007/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100819
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Ⅰ はじめに
クリニカルパス(以下,パスと略す)は,医師,看護師やコメディカルが参加してチーム医療を行うための治療計画表である。1つの疾患に対し,検査から入院・退院,退院後指導までをスケジュールにまとめて運用する。ある疾患に対して1つの定められた治療法を選択し,その治療法に沿って患者への説明,検査,処置,服薬,看護などさまざまな医療行為が,パスによって遺漏なく進められる1,2)。
耳鼻咽喉科手術は入院して手術から退院まで一定の経過をたどるものが多い。なかでも鼓室形成術は日本耳科学会で術型も統一されており,副損傷や感染もほとんどなくパス作成にはうってつけの術式である。適応疾患は鼓膜穿孔をはじめ慢性化膿性中耳炎,真珠腫性中耳炎などで,新鮮例ばかりではなく再手術例と多くの症例が適応となる3)。
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