特集 感染症外来診療「賢医の選択」—検査・経口薬・ワクチンをどう使えばいいんですか?
【感染症関連検査のChoosing Wisely—白血球とCRPを越えて】
血清プロカルシトニン
矢野 晴美
1
1筑波大学医学医療系 筑波大学附属病院水戸地域医療教育センター・水戸協同病院 グローバルヘルスセンター感染症科
キーワード:
血清プロカルシトニン
,
感度
,
特異度
,
抗菌薬適正使用
Keyword:
血清プロカルシトニン
,
感度
,
特異度
,
抗菌薬適正使用
pp.483-487
発行日 2018年4月15日
Published Date 2018/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201446
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Pitfall Case
意思疎通困難で来院し敗血症の診断となった1例
患者:89歳、女性。高血圧、糖尿病、透析中で、自宅で息子夫婦と暮らしている。ADLは自立。
現病歴:昨日から元気がなく、意思疎通が困難となったため救急来院した。
来院時の身体所見:血圧110/70mmHg、脈拍数100回/分、呼吸数28回/分、体温37.4℃(平熱35.8℃程度)、閉眼し、呼びかけには応じない。身体所見は、特になし。左前腕に透析のシャントがあり、シャント雑音は正常で発赤・熱感はなし。入院時の血液検査で、WBC 5,600(Neut 80%)、CRP 0.5mg/dL、血清プロカルシトニンは<0.25μg/mLであった。血液培養2セットを採取していたところ、翌日の入院2日目に2セットともグラム陽性のレンサ球菌が陽性となり、G群レンサ球菌と判明した。
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