特集 「地域を診る医者」最強の養成法!
【各論:実況中継!】
—診断推論に強くなる!❷—疾患のステージに沿った総合力を鍛える!「すわ家セッション」
小澤 廣記
1
,
山中 克郎
2
1諏訪中央病院総合診療科
2諏訪中央病院総合内科
キーワード:
国際生活機能分類(ICF)
,
生物心理社会(BPS : biopsychosocial)モデル
,
deseaseとillnessの違い
Keyword:
国際生活機能分類(ICF)
,
生物心理社会(BPS : biopsychosocial)モデル
,
deseaseとillnessの違い
pp.723-728
発行日 2017年6月15日
Published Date 2017/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200950
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もうひとつの教育回診 〜To teach is to learn twice〜
筆者の所属する諏訪中央病院では、院外講師を招聘しての教育回診を年4回ほど行っている。教育回診が行われる数日の間、研修医・専攻医といった若手医師は、院外からの講師に症例を提示してフィードバックをいただき、講義からも多くのことを学ばせてもらう。特に自分の担当患者さんを院外講師に診察していただく時の緊張感は計り知れない。必ずしもすべてが揃うわけではない地方の市中病院として、自分たちの診療を採点してもらい、外からの新たな知識を吸収するというのが、当院のスタイルとして根付いている。
一方で、ここ数年、当院の初期・後期研修を終えてスタッフとして活躍されている上級医や、院外から赴任された専門医の先生方が増えてきた。何より研修医・専攻医の元気な世代が集まっている。今度は「われわれ若手医師がこれまで学んできたことを伝える番!」として、学生向けのセミナーを企画することとなった。「教えることは2度学ぶこと」とはよく言われるが、学生に教えることで、私たちが学ばせてもらう「もうひとつの教育回診」として生まれた企画が、諏訪中央病院発のセミナー『すわ塾〜研修医とチームで学ぶ2日間』だった(2016年8月に長野県・諏訪湖畔のホテルを会場として開催)。このようなセミナーは当院としては初の試みで、「果たして人が集まるのか」という不安とは裏腹に、全国から30名の医学生が集まってくださり“満員御礼”となった。
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