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Case : 診断は何か?
患者:18歳,男性.特に基礎疾患はない.
主訴:発熱,頭痛.
現病歴:2日前から熱感,咽頭痛,頭痛があり,前日にA病院を受診した.39.3℃の発熱があり,インフルエンザ迅速検査は陰性,血液検査でWBC 9,300/μl,CRP 4.2mg/dlだった.セフカペン/ピボキシルなどを処方されたが,改善しないので,翌日A病院を再受診した.発熱,頭痛が持続していた.再度インフルエンザ迅速検査を施行されたが陰性で,胸部X線で肺炎の所見はないということで,髄膜炎の疑いで紹介受診した.
救急外来で研修医1年生が初療を行い,「髄膜炎疑い」で感染症内科にコンサルトされた.頭痛は緩徐な発症だが,患者曰く「人生最悪の痛み」で,夜は頭痛で目が覚めるほどだった.寒気はあるが,悪寒戦慄はなし.咳,鼻汁,咽頭痛,腹痛,下痢はなかった.海外渡航歴や動物接触歴もなし.
来院時身体所見:意識清明,血圧171/146mmHg,脈拍数137回/分,体温41.2℃,呼吸数24回/分,SpO2 96%(室内気).眼瞼結膜はやや充血.副鼻腔圧痛なし.咽頭発赤なし.咽頭後壁のリンパ濾胞なし.頸部リンパ節腫脹なし.jolt accentuation陽性.項部硬直なし.胸部ラ音なし,心雑音なし.腹部・背部・四肢・関節に異常所見なし.
血液検査:WBC 8,900/μl(Neut 87.9%,Lym 6.9%),Hb 14.6g/dl,Ht 42.1%,Plt 18.8×104/μl,AST 34IU/l,ALT 41IU/l,LDH 322IU/l,BUN 11.3mg/dl,Cr 1.02mg/dl,Glu 118mg/dl,Na 137mEq/l,K 3.8mEq/l,Cl 100mEq/l,Ca 9.2mg/dl,T-Bil 1.0mg/dl,CRP 8.65mg/dl.
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