Japanese
English
特集 肝移植の画像診断―生体ドナーの安全とレシピエントの予後向上を目指して
脳死肝移植で必要な画像診断
Radiologic evaluation in the deceased donor liver transplant patient
谷口 雅彦
1
,
嶋村 剛
2
,
鈴木 友己
1
,
山下 健一郎
3
,
永生 高広
4
,
古川 博之
1
,
藤堂 省
4
Masahiko TANIGUCHI
1
,
Tsuyoshi SHIMAMURA
2
,
Tomomi SUZUKI
1
,
Ken-ichiro YAMASHITA
3
,
Takahiro EINAMA
4
,
Hiroyuki FURUKAWA
1
,
Satoru TODO
4
1北海道大学大学院医学研究科 置換外科・再生医学講座
2北海道大学病院 臓器移植医療部
3北海道大学大学院医学研究科 分子外科学講座
4北海道大学大学院医学研究科 外科学講座 消化器外科・一般外科
1Department of Organ Transplantation and Regeneration,Hokkaido University Graduate School of Medicine,Sapporo
2Division of Organ Transplantation,Hokkaido University Graduate School of Medicine,Sapporo
3Department of Molecular Surgery,Hokkaido University Graduate School of Medicine,Sapporo
4Department of General Surgery,Hokkaido University Graduate School of Medicine,Sapporo
キーワード:
脳死肝移植
,
門脈圧亢進症
,
側副血行路
,
肝癌
,
MDCT
Keyword:
脳死肝移植
,
門脈圧亢進症
,
側副血行路
,
肝癌
,
MDCT
pp.89-95
発行日 2010年1月15日
Published Date 2010/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100229
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
脳死肝移植は,ほとんどが予定待機手術である生体肝移植と違って,全例臨時手術である.したがって定期フォローアップにおける画像診断による全身評価が不可欠となってくる.特に肝癌症例では遠隔転移を含めた肝癌の増悪の評価が重要である.さらに,肝硬変では,門脈血栓症,TIPS,腹腔動脈狭窄,脾動脈瘤などの特徴的な病態が存在することから手術時にはそれらをふまえた検討を行うことも重要である.また,脳死肝移植の肝グラフトは,下大静脈,総肝動脈を含めた全肝グラフトであること加え,腸骨動静脈グラフトも使用が可能となるため多様な術式が想定でき,術前の腹腔内の画像診断に基づいた手術プランニングが重要となる.
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.