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Kantansuigazo Volume 11, Issue 6 （November 2009）

肝胆膵画像 11巻6号（2009年11月発行）

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特集自己免疫性膵炎の最前線

序説・自己免疫性膵炎の最前線 Front line of autoimmune pancreatitis 下瀬川徹 ¹ Tooru SHIMOSEGAWA ¹ ¹東北大学医学部消化器内科 ¹Division of Gastroenterology,Tohoku University Graduate School of Medicine,Sendai キーワード：自己免疫性膵炎 , 診断基準 , IDCP , IgG4関連硬化性疾患 Keyword: 自己免疫性膵炎 , 診断基準 , IDCP , IgG4関連硬化性疾患 pp.597-602

発行日 2009年11月15日 Published Date 2009/11/15

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100203

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要旨

　自己免疫性膵炎の疾患概念が提唱されて14年になる．膵・胆道癌との鑑別という問題だけでなく，血中IgG4上昇やIgG4陽性形質細胞の出現などの特徴的な病態，Sjögren症候群や原発性硬化性胆管炎，サルコイドーシスに類似した多彩な膵外病変を合併することも明らかとなり，それぞれの疾患概念の再検討も必要となってきた．わが国からの情報発信によってアジア，米国，欧州からも同様の症例が報告され，過去に膵悪性腫瘍と鑑別しきれずに手術された症例の中にかなりの頻度で含まれていることも判明している．Type1とType2の異なる病型の可能性，慢性膵炎における位置づけ，長期予後，予後を考慮した最適治療法など，未解決の多くの問題を提起している．