特集 自己免疫性膵炎(AIP)
9 .自己免疫性膵炎の初期治療
滝川 哲也
1
,
正宗 淳
1
,
菊田 和宏
1
,
菅野 敦
1
,
下瀬川 徹
1
1東北大学大学院消化器病態学分野
キーワード:
自己免疫性膵炎
,
ステロイド治療
,
ステロイド維持療法
,
リツキシマブ
,
初期治療
Keyword:
自己免疫性膵炎
,
ステロイド治療
,
ステロイド維持療法
,
リツキシマブ
,
初期治療
pp.211-217
発行日 2018年1月20日
Published Date 2018/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000231
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Yoshida らにより自己免疫性膵炎(AIP)の疾患概念が提唱されてから約20 年が経過し,初期治療に関して多くの検討がなされてきた.初期治療の第一選択はステロイドであり,閉塞性黄疸合併例や持続する腹痛例など臨床的に問題となる症状や徴候を有する症例が積極的な治療適応となる.多くの症例でステロイド治療が著効するが経過とともに再燃をきたす症例も多いため,本邦ではステロイド開始後に漸減を行い,再燃抑制のためステロイドの維持療法が推奨されている.維持療法の期間は3 年が目安とされており,3 年を経過した後は副作用の観点から個々の症例に応じてステロイドの中止を検討する.
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