State of the Art
経過観察中に発見されたIPMN由来浸潤癌の1例
石川 洋子
1
,
渡邊 誠
2
,
千葉 春枝
3
,
太田 恵
3
,
小林 剛
4
,
長谷川 康弘
5
,
渡辺 みか
6
,
村上 晶彦
7
1松園第二病院 消化器科
2松園第二病院 放射線科
3松園第二病院 臨床検査科
4仙台市医療センター 消化器科
5仙台市医療センター 外科
6仙台市医療センター 病理
7岩手県立中央病院 内視鏡科
pp.70-74
発行日 2009年1月15日
Published Date 2009/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100117
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症例
患者 76歳,男性
主訴 体重減少(2kg/6か月)
既往歴 65歳,前立腺癌放射線治療を受けた.1993年より糖尿病,高血圧で治療中.
現病歴 2000年12月腹部超音波検査(US)で膵体部に多発性囊胞を指摘され,2002年5月,岩手県立中央病院での諸検査でIPMN(intraductal papillary mucinous neoplasm)が疑われ経過観察中であった.2006年2月のUSで体部の囊胞性病変の背側に低エコー腫瘤を認めCT,ERCPを受けたが,画像上変化はみられずIPMNとして継続経過観察となる.同年7月,CA19-9 157と上昇し精査加療目的で仙台オープン病院へ紹介され入院となった.
現症 眼球結膜に黄染や貧血なし.腹部は平坦軟で腫瘤を触知せず,圧痛なし.
血液生化学所見 Hb 11.6g/dl,FBS 147mg/dl,HbA1c 6.9%,Lipase 134U/l,Trypsin 880ng/ml,CA19-9 157U/ml,Span-1 53.8U/mlの異常を認めた.
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