Japanese
English
特集 早期膵癌――StageⅠへのアプローチ
術前診断されたStage Ⅰ膵癌の症例と解説―都立駒込病院消化器内科
Pancreatic Stage Ⅰ carcinoma of pre-operative diagnosis. Department of Surgery,Tokyo Metropolitan Komagome Hospital
倉田 昌直
1
,
岡本 篤武
1
,
本田 五郎
1
,
鶴田 耕二
1
,
神澤 輝実
2
,
江川 直人
2
Masanao KURATA
1
,
Atsutake OKAMOTO
1
,
Goro HONDA
1
,
Koji TSURUTA
1
,
Terumi KAMISAWA
2
,
Naoto EGAWA
2
1東京都立駒込病院肝胆膵外科
2東京都立駒込病院消化器内科
1Department of Surgery,Tokyo Metropolitan Komagome Hospital,Tokyo
2Department of Internal Medicine,Tokyo Metropolitan Komagome Hospital,Tokyo
キーワード:
Stage Ⅰ膵癌
,
超音波検査
,
主膵管拡張
,
随伴性膵炎
Keyword:
Stage Ⅰ膵癌
,
超音波検査
,
主膵管拡張
,
随伴性膵炎
pp.531-538
発行日 2008年11月15日
Published Date 2008/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100093
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要旨
膵癌の予後はきわめて不良であり,Stage Ⅰ膵癌を発見し切除することは長期生存例を増やすための重要な課題の1つであるが,当院で経験した300例以上の手術症例中Stage Ⅰ膵癌はわずかに5例であった.5例中4例について術前の画像所見を検討した結果,主膵管の拡張は全例に認めるものの,進行膵癌でみられるような随伴性膵炎の所見は必ずしも認められなかった.このことから,最も早く捕捉できる検査所見は主膵管の狭窄に起因する上流膵管の拡張であると考えられ,Stage Ⅰ膵癌を発見するためには,低侵襲である超音波検査による主膵管拡張所見の拾い上げが最も重要であると考えられた.
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