Japanese
English
特集 早期膵癌――StageⅠへのアプローチ
術前診断されたStage Ⅰ膵癌の症例と解説―藤田保健衛生大学坂文種報徳会病院消化器内科
Pancreatic Stage Ⅰ carcinoma of pre-operative diagnosis. Department of Internal Medicine,Fujita Health University,Banbuntanehoutokukai Hospital
中村 雄太
1
,
乾 和郎
1
,
芳野 純治
1
,
若林 貴夫
1
,
奥嶋 一武
1
,
三好 広尚
1
,
小林 隆
1
,
内藤 岳人
1
,
服部 昌志
1
,
塩田 國人
1
,
山本 智支
1
Yuta NAKAMURA
1
,
Kazuo INUI
1
,
Junji YOSHINO
1
,
Takao WAKABAYASHI
1
,
Kazumu OKUSHIMA
1
,
Hironao MIYOSHI
1
,
Takashi KOBAYASHI
1
,
Takehito NAITO
1
,
Masashi HATTORI
1
,
Kunihito SHIOTA
1
,
Satoshi YAMAMOTO
1
1藤田保健衛生大学坂文種報徳会病院消化器内科
1Department of Internal Medicine,Fujita Health University,Banbuntanehoutokukai Hospital,Nagoya
キーワード:
Stage Ⅰ膵癌
,
小膵癌
,
TS1膵癌
,
EUS
,
主膵管拡張
Keyword:
Stage Ⅰ膵癌
,
小膵癌
,
TS1膵癌
,
EUS
,
主膵管拡張
pp.517-521
発行日 2008年11月15日
Published Date 2008/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100091
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
症例は58歳の男性.肝細胞癌の治療経過中,定期的に実施されていた造影CTで膵尾部の主膵管拡張を指摘された.これより5か月前の造影CTでは膵には異常所見は認めなかった.症状はなく,膵癌腫瘍マーカーはすべて陰性であった.CTでは明らかな不整低吸収域は指摘できなかったが,EUSで10mm大の不整低エコー腫瘤を認めた.病変は10×8×10mm大のStage Ⅰ膵体部癌であった.Stage Ⅰなどの小膵癌を発見していくには,1)無症状の患者から発見する,2)定期検査は半年に1回ごとに実施する,3)主膵管拡張などの間接所見を拾い上げEUSによる精密検査を実施する,ことがより小膵癌の発見につながるものと考えられた.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.