Japanese
English
特集 早期膵癌――StageⅠへのアプローチ
術前診断されたStage Ⅰ膵癌の症例と解説―Stage Ⅰ膵癌の拾い上げと画像診断の現状―各施設の提示症例を通して
Pancreatic Stage Ⅰ cancer of pre-operative diagnosis. Current approach to detect and diagnose of early:summary of the presented reports by 7 medical centers
朝倉 徹
1
,
西野 徳之
2
,
下瀬川 徹
1
Tohru ASAKURA
1
,
Noriyuki NISHINO
2
,
Tooru SHIMOSEGAWA
1
1東北大学医学部附属病院消化器内科
2総合南東北病院消化器センター
1Department of Gastroenterology,Tohoku University School of Medicine,Sendai
2Department of Gastroenterology,Southern Tohoku Research Institute for Neuroscience,Koriyama
キーワード:
Stage Ⅰ膵癌
,
早期膵癌
,
TS1膵癌
,
画像診断
,
FDG-PET
Keyword:
Stage Ⅰ膵癌
,
早期膵癌
,
TS1膵癌
,
画像診断
,
FDG-PET
pp.545-550
発行日 2008年11月15日
Published Date 2008/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100095
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要旨
膵癌の早期発見はまだ困難であるが,その要因としては適切な高危険群が設定されておらず有効なスクリーニング法が確立されていないことなどがあげられる.今回計7施設から提示されたStage Ⅰ膵癌手術症例12例の特徴をまとめてみた.発見契機はスクリーニング検査5例(US2例,CT2例),腹痛4例,腫瘍マーカー高値1例,糖尿病の悪化1例,急性膵炎発作1例であった.腫瘍の存在部位は頭部と体部6例ずつであり,いずれも腫瘍による主膵管狭窄と上流膵管の拡張を認めていた.各画像診断法の腫瘍描出率は,US7/10,MDCT8/12,EUS6/7,であった.CA19-9やCEA高値も3例存在した.またPET/CTでは2例でFDGの集積を認めた.早期発見のためにはUSやMDCTによるスクリーニング検査で膵管拡張などの間接所見を見落とさないことが重要であると考えられた.
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