Japanese
English
特集 胆石症NOW―画像診断と治療をめぐって
無症状胆石をどうするか?
Management of Asymptomatic Gallstones
田妻 進
1
,
越智 秀典
1
,
西岡 智司
1
,
兵庫 秀幸
1
,
角南 泰志
1
,
休場 成之
1
,
中井 訓治
1
,
坪井 和彦
1
,
浅本 泰正
1
,
迫本 実
1
,
梶山 梧朗
1
Susumu TAZUMA
1
,
Hidenori OCHI
1
,
Tomoji NISHIOKA
1
,
Hideyuki HYOGO
1
,
Yasushi SUNAMI
1
,
Shigeyuki YASUMIBA
1
,
Kuniharu NAKAI
1
,
Kazuhiko TSUBOI
1
,
Yasumasa ASAMOTO
1
,
Minoru SAKOMOTO
1
,
Goro KAJIYAMA
1
1広島大学医学部第一内科
1The First Department of Internal Medicine, Hiroshima University School of Medicine
キーワード:
胆汁酸
,
コレステロール胆石
,
色素石
,
ESWL
,
腹腔鏡下胆嚢摘出術
Keyword:
胆汁酸
,
コレステロール胆石
,
色素石
,
ESWL
,
腹腔鏡下胆嚢摘出術
pp.453-458
発行日 2000年7月15日
Published Date 2000/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900199
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
無症状胆石の臨床像とその取り扱いについて述べた.当科を受診した胆石保有者における無症状胆石は17%であった.そのうち多発石が71%,石灰化胆石が84%で,さらに88%が40歳以上(70歳以上が13%)であった.経過観察中の症状出現率は1年次4%であったが,諸家の報告では10年次で15~25%とされ,その関連因子として胆?機能異常や糖尿病などの合併症が有力視されている.一方,胆嚢癌の合併については0.3~0.9%とされており,有症状胆石のそれに比較して明らかに低い.したがって,合併症を伴わない無症状胆石は原則として経過観察が可能であるが,巨大胆石や充満型胆石のように詳細な画像診断が困難な場合は積極的に胆嚢温存療法や低侵襲な胆嚢摘出術を考慮すべきである.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.