Japanese
English
特集 消化器良性疾患の手術適応—最近の考え方
無症状胆石症
Silent stone
松峯 敬夫
1
,
梅北 信孝
1
,
丸山 嘉一
1
,
嘉和知 靖之
2
Takao MATSUMINE
1
1東京都立墨東病院外科
2東京医科歯科大学第2外科
pp.525-531
発行日 1989年4月20日
Published Date 1989/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210336
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近年,胆石保有者の増加や診断率の向上とともに無症状胆石症も急増し,その治療法の確立が大きな課題となっているが,いまだ明確な結論は得られていない.そこで本稿では,自験例を中心に,臨床・病理の両面から無症状胆石症の特徴を示し,①無症状とはいえ,摘除胆嚢はいずれも何らかの慢性炎症性変化を示し,基本的に有症状例と異ならないこと,②発癌の可能性が少ないとはいえ,微小(あるいは早期)胆嚢癌の存在を確実に否定し得ず,また発癌の予測を立て難いこと,を主たる根拠として,原則的に早期手術を行うべきことを述べた.
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