Japanese
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特集 胆石症NOW―画像診断と治療をめぐって
胆管・胆嚢管走向異常の診断
Diagnosis of Anatomic Variants of the Biliary Tree
宮崎 耕治
1
Kohji MIYAZAKI
1
1佐賀医科大学一般・消化器外科
1Department of Surgery, Saga Medical School
キーワード:
腹腔鏡下胆嚢摘出術
,
術前診断
,
胆嚢管走向異常
,
異所性肝管
Keyword:
腹腔鏡下胆嚢摘出術
,
術前診断
,
胆嚢管走向異常
,
異所性肝管
pp.441-446
発行日 2000年7月15日
Published Date 2000/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900197
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胆道系の走向には多様性がみられるため.腹腔鏡下胆嚢摘出術をより安全な治療とするには,胆道走向異常を念頭に置く必要がある.損傷しやすい走向異常として.胆嚢管走向異常と異所性肝管の存在が挙げられ,その頻度は約3%と報告されている.その術前診断には少なくとも経静脈性胆道造影(drip infusioncholangiography,以下DIC)ないしはMRCPがスクリーニングとして必要であり,疑診例,不明例に対しては内視鏡的逆行性胆道造影(endoscopic retrograde cholangi―ography,以下ERC)による直接造影ないしはDIC-3 D―CTや3D-MRCPによる立体把握が有用である.特に後者は低侵襲性であることからその普及が期待される.また,複雑な走向異常例に対しては,内視鏡的経鼻胆道ドレナージチューブ(endoscopic naso-biliary drainagetube,以下ENBD tube)からの造影による術中モニタリングが安全に手術を施行するうえで有用である.
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