Japanese
English
特集 胆石症NOW―画像診断と治療をめぐって
急性胆嚢炎の重症度診断と治療
Diagnostic Value of the Severity and the Treatments for Acute Cholecystitis
栗原 克己
1,2
,
安田 是和
1,2
,
鈴川 正之
1
,
永井 秀雄
2
Katsumi KURIHARA
1,2
,
Yoshikazu YASUDA
1,2
,
Masayuki SUZUKAWA
1
,
Hideo NAGAI
2
1自治医科大学救急部
2自治医科大学消化器一般外科
1Department of Emergency and Critical Care Medicine, Jichi Medical School
2Department of Surgery, Jichi Medical School
キーワード:
急性胆嚢炎
,
重症度診断
,
治療
,
壊死性胆嚢炎
,
気腫性胆嚢炎
Keyword:
急性胆嚢炎
,
重症度診断
,
治療
,
壊死性胆嚢炎
,
気腫性胆嚢炎
pp.419-423
発行日 2000年7月15日
Published Date 2000/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900194
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急性胆嚢炎の診断・治療方針の決定には,胆嚢炎発症早期に重症度を正しく判断することが重要と考えられる.重症度の評価に際しては,臨床症状・臨床所見などに加えて,画像診断による病態の把握が重要となる.超音波検査所見を非壊死性胆嚢炎(非重症群)と壊死性胆嚢炎(重症)に分けて検討した結果,重症群は非重症群に比べ胆嚢周囲のfluid collection (低エコー帯)や胆嚢壁肥厚の不均一の出現が有意に高頻度であった.このことは,胆嚢周囲のfluid collectionの出現や不均一な壁肥厚が壊死性胆嚢炎(重症群)の特徴的な所見であることを示している.手術時期は病態により決めることが大切で,特に重症化する前に適切な治療を行うことが重要なことはいうまでもない.特に,胆嚢穿孔,胆汁性腹膜炎や気腫性胆嚢炎などの重篤な合併症があるときは緊急手術を行うべきである.
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