Japanese
English
特集 早期胆嚢癌―最新の画像診断と治療
超音波検診で発見された胆嚢癌の特徴
Clinical Feature of Gallbladder Cancer in US Mass Survey
有山 重美
1
,
稲本 善人
1
,
河村 奨
1
Shigemi ARIYAMA
1
,
Yoshihito INAMOTO
1
,
Susumu KAWAMURA
1
1山口労災病院消化器内科
1Department of Gastroenterology Yamaguchi Rousai Hospital
キーワード:
胆嚢癌
,
超音波検診
Keyword:
胆嚢癌
,
超音波検診
pp.19-23
発行日 2000年1月15日
Published Date 2000/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900131
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胆嚢隆起性病変のうち,最大径15mm以下の病変を胆嚢小隆起性病変として扱った.出張超音波検診で今までに集計できた胆嚢ポリープは2,345例,検出率3.6%であり,職域1,042例(4.96%),地域1,196例(2.97%)であった.そのうち小隆起性病変は2.330例(99.4%)であった.その間,検診発見胆嚢癌は11例で,胆石の診断で手術され発見された1例の用嚢癌を除き,すべて術前診断可能な2cm以上の病変であった.小隆起性病変からの発見癌がみられないのは,非積極的手術の姿勢にも起因すると考えられるが,経過観察例からの発見癌は3例(1年2例,2年1例)認められているが,いずれも早期で2cm以上の隆起性病変であった.つぎに9施設アンケート調査による検診発見胆嚢癌,93例での発見率は0.014%で,そのうちUSスクリーニングによる発見癌は81例(87.1%),術中偶然発見例は12例であった.検討可能な症例は91例(早期26例,進行65例)で,USでスクリーニングされた早期癌22例と進行癌57例を対比してみると,平均年齢は後者で高く,性別では前者で男性に多く,後者で女性に多かった.受診歴は初回発見81.8%と68.4%,発見時診断能は確診31.8%と61.4%で差が認められた.また逐年受診者からの発見癌は21例で,そのうち偽陰性例は18例で,進行癌が15例も含まれていた.
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