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第1土曜特集 乳癌のすべて2024
予防・診断の進歩
乳癌検診の現状と今後の展望
Breast cancer screening
多田 寛
1
,
石田 孝宣
1
Hiroshi TADA
1
,
Takanori ISHIDA
1
1東北大学大学院医学系研究科外科病態学講座乳腺・内分泌外科学分野
キーワード:
マンモブラフィ検診
,
超音波検診
,
乳がん検診における超音波検査の有効性を検証するための比較試験(J-START)
,
トモシンセシス
,
MRI
,
AI
,
リキッドバイオプシー
Keyword:
マンモブラフィ検診
,
超音波検診
,
乳がん検診における超音波検査の有効性を検証するための比較試験(J-START)
,
トモシンセシス
,
MRI
,
AI
,
リキッドバイオプシー
pp.378-381
発行日 2024年8月3日
Published Date 2024/8/3
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290050378
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日本ではマンモグラフィ検診が2000年に50歳以上,2004年に40歳以上の女性を対象に導入された.USPSTF(U. S. Preventive Services Task Force)は,2016年に50~74歳の女性に2年ごとの受診を推奨していたが,2024年には開始年齢を40歳に引き下げた.日本では年齢上限はないが,USPSTFは75歳以上の女性に対しては証拠が不十分としている.2006年に40歳代女性を対象に開始された「乳がん検診における超音波検査の有効性を検証するための比較試験(J-START)」において,マンモグラフィと超音波検診併用の有効性が示されたが,死亡率減少効果のエビデンスは未確定である.特に高濃度乳房やハイリスク群においてトモシンセシスやMRIによる検診も検討されているが,高コストや副作用の問題があり,エビデンスも不足している.米国では高濃度乳房は通知が義務化されているが,日本では時期尚早とされている.AI技術やリキッドバイオプシーによる検診が将来的に期待されるなか,今後の技術革新とエビデンスの構築が課題である.
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