Japanese
English
特集 早期胆嚢癌―最新の画像診断と治療
集団検診からみた早期胆嚢癌をめぐって
Mass Survey and Early Gallbladder Carcinoma
窪川 良廣
1
,
有山 嚢
1
,
須山 正文
1
,
崔 仁煥
1
,
山中 晃一郎
1
,
中野 一永
1
Yoshihiro KUBOKAWA
1
,
Jo ARIYAMA
1
,
Masafumi SUYAMA
1
,
Jinkan SAI
1
,
Kouichirou YAMANAKA
1
,
Kazunaga NAKANO
1
1順天堂大学消化器内科
1Department of Gastroenterology, Juntendo Universtity
キーワード:
胆嚢癌
,
検診
,
超音波
,
胆石
,
腫瘍マーカー
Keyword:
胆嚢癌
,
検診
,
超音波
,
胆石
,
腫瘍マーカー
pp.25-30
発行日 2000年1月15日
Published Date 2000/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900132
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胆嚢癌168例について,検診群と非検診群に分けて肉眼型,胆石の有無,臨床症状,血液検査所見,US所見について比較,検討し,検診で発見された早期胆嚢癌の現状を調べた.検診群は切除早期胆嚢癌21例中5例,切除進行癌50例中5例,非切除例97例中2例の計12例であった.切除率は非検診群の39.1%に比べて検診群は83.3%と高く,早期癌も多かった.検診群では早期癌,進行癌ともに胆石合併率は非検診群より低く,癌の肉眼型は隆起型が多いのが特徴であった.胆嚢癌全体の臨床症状は腹背部痛を有する例が多かったが,早期癌の検診群はすべて無症状で,胆道系酵素,腫瘍マーカーも異常がなく,胆嚢癌の早期発見にはUSが有用と思われた.しかし非検診群の無症状例の中に胆石の経過観察例が7例発見され,このうち4例は切除不能の進行癌であった.無症状胆石のUSによる観察には注意が必要である.
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