Japanese
English
特集 胆管癌の進展度診断
肝外胆管癌の肉眼型分類とその進展様式
Extrahepatic Bile Duct Cancer: Correlation between Macroscopic Appearance and Mode of Spread
江畑 智希
1
,
渡辺 英伸
1
,
味岡 洋一
1
,
西倉 健
1
,
伊達 和俊
1
,
山野 三紀
1
,
高木 智史
1
Tomoki EBATA
1
,
Hidenobu WATANABE
1
,
Youichi AJIOKA
1
,
Ken NISHIKURA
1
,
Kazutoshi DATE
1
,
Miki YAMANO
1
,
Tomofumi TAKAGI
1
1新潟大学医学部第一病理学教室
1The First Department of Pathology, Niigata University School of Medicine
キーワード:
肝外胆管癌
,
肉眼型
,
進展様式
,
細胞異型度
,
低異型度癌
Keyword:
肝外胆管癌
,
肉眼型
,
進展様式
,
細胞異型度
,
低異型度癌
pp.165-172
発行日 1999年3月15日
Published Date 1999/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900025
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肝外胆管癌90病変(進行癌81,早期癌9)を対象とした.占居部位,組織型分布,腫瘍長は肉眼型による差を認めなかった.組織学的予後因子は進行癌と早期癌の間に差を認めたが,進行癌の各肉眼型の間では差を認めなかった.各肉眼型と顕微鏡的粘膜面進展距離や深部浸潤距離の間に相関はなく,また肉眼型に関係なく粘膜内進展距離が長いものが多かった.肉眼的癌浸潤部を越える顕微鏡的深部浸潤は平坦型に多く伴い(56%),その距離は肉眼型と関係なく,肝側9.6mm,十二指腸側7.8mmであった.肉眼的深部浸潤部を越えた顕微鏡的粘膜内進展率は肉眼型で差はなく,その距離は肝側20mm,十二指腸側18mmであった.顕微鏡的粘膜内進展の80%(35/44)がII b型単独であり,その肉眼所見は微細絨毛状や白色調が特徴的であった.
深部浸潤部の低異型度癌は高異型度癌に比べ,ly, v,pnの陽性率が低く,低悪性度の癌と考えられた.進行胆管癌では粘膜内進展部の低異型度癌と深部浸潤部の高異型度癌が共存している.この両者は生物学的性格が異なるためその区別は重要である.
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