Japanese
English
特集 肝区域性・領域性異常の画像と病態
肝静脈血流障害の画像と病態
Imaging Findings of Hepatic Venous Disorders
松枝 清
1
,
遠藤 寛子
1
,
井上 秀昭
1
,
五味 直哉
1
,
田中 宏子
1
,
藤原 義将
1
,
山田 恵子
1
,
河野 敦
1
Kiyoshi MATSUEDA
1
,
Hiroko ENDO
1
,
Hideaki INOUE
1
,
Naoya GOMI
1
,
Hiroko TANAKA
1
,
Yoshimasa FUJIWARA
1
,
Keiko YAMADA
1
,
Atsushi KONO
1
1癌研有明病院画像診断部
1Department Diagnostic Imaging,Cancer Institute Hospital,Tokyo
キーワード:
肝静脈閉塞
,
肝実質濃度/信号強度
,
肝血流動態イメージ
,
形態的変化
,
zonal differentiation
Keyword:
肝静脈閉塞
,
肝実質濃度/信号強度
,
肝血流動態イメージ
,
形態的変化
,
zonal differentiation
pp.153-158
発行日 2007年3月15日
Published Date 2007/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100561
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要旨 肝静脈血流障害による組織学的変化(うっ血,出血・壊死,線維化)が,障害の程度や分布・障害発生からの経過などによって様々であることを反映して,画像所見も多彩であるが,閉塞等により流出路を失った血流が類洞でうっ滞し,低圧系の門脈が流出路として機能するようになるという血流動態の変化が,門脈血流入低下と動脈血流入の代償性増加として画像上示顕される.このattenuation differenceは,単系統の肝静脈閉塞では下大静脈側を要とした扇形の分布をとり門脈枝が境界に存在するが,多系統肝静脈閉塞では時にzonal differentiationを示すことがある.うっ血状態が持続すると障害域には線維化が起こり,やがて障害域肝実質の萎縮と非障害域の代償性腫大が加わって形態的変化が生じる.
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