肝臓病の病理・2
肝循環障害の病理
大部 誠
1
,
三枝 信
1
,
奥平 雅彦
1
Makoto OHBU
1
,
Makoto SAEGUSA
1
,
Masahiko OKUDAIRA
1
1北里大学医学部病理学教室,北里研究所メデイカルセンター病院中央検査部
キーワード:
肝循環障害
,
うっ血肝
,
門脈閉塞
,
肝静脈閉塞
,
特発性門脈圧亢進症
Keyword:
肝循環障害
,
うっ血肝
,
門脈閉塞
,
肝静脈閉塞
,
特発性門脈圧亢進症
pp.182-185
発行日 1991年2月15日
Published Date 1991/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900501
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肝循環障害は全身性疾患の部分症として現れる慢性うっ血肝やうっ血性肝硬変と肝固有の脈管の閉塞によって生ずる疾患とに分けられる.後者に属する疾患としては肝外門脈閉塞症,肝部下大静脈や肝静脈3主幹の閉塞によるBudd-Chiari症候群,末梢肝静脈閉塞症,末梢門脈枝の狭少化による特発性門脈圧亢進症が挙げられる.また,肝内の太い門脈閉塞によるZahn梗塞や肝動脈閉塞による真の梗塞も重要な疾患である.肝紫斑病や類洞拡張は閉塞機序によるものではないが,その特異な形態が注目される.
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