misdiagnosisに学ぶ
―術前診断―膵癌を疑った1例
朝倉 徹
1
,
下瀬川 徹
1
1東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野
pp.567-569
発行日 2004年9月15日
Published Date 2004/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100292
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画像診断に際しては見落としがないように心がけるとともに,何らかの所見が発見されたときは臨床情報を参考に,適切な順に最小限の検査を追加し確定診断に導くことが患者の利益につながる.しかしながら,臨床情報から先入観に捉われると,思わぬ誤診に陥ることがある.
■症例提示
61歳の男性.
主訴 腹痛.
現病歴 以前より軽い上腹部痛を訴えることがたまにあった.年1回の定期健康診断にて超音波検査上,膵に腫瘤を指摘され精査目的に地域中核病院を紹介され入院となった.
入院時血液検査所見 血清アミラーゼ138 IU/l,リパーゼ36 IU/l,FBS 105 mg/dl,CEA 2.8 ng/dl,CA19-9 47 IU/l,TP 7.8 g/dl,Alb 4.2 g/dl,γgl 1,969 mg/dl,抗核抗体陰性,他に特記すべき異常はなかった.
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