Japanese
English
特集 膵炎―診断と治療の最前線
各論
急性膵炎
急性膵炎の新しい重症度判定基準と膵虚血評価におけるperfusion CTの有用性
New criteria for assessment of severity of acute pancreatitis and usefulness of perfusion CT in evaluation of pancreatic ischemia
武田 和憲
1
Kazunori TAKEDA
1
1国立病院機構仙台医療センター 外科
1Department of Surgery,Sendai Medical Center
キーワード:
急性膵炎
,
重症度判定基準
,
膵虚血
,
perfusion CT
Keyword:
急性膵炎
,
重症度判定基準
,
膵虚血
,
perfusion CT
pp.681-689
発行日 2011年11月15日
Published Date 2011/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100487
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
急性膵炎の新重症度判定基準は重症度評価に予後因子のみならず造影CT Gradeを並列した点に特徴がある.すなわち,入院時予後因子が重症に満たなくとも,造影CTで膵に広範な造影不良域(膵虚血)がみられ,炎症が広範囲に膵外に進展している場合には重症と判定される.造影CT Grade 2以上は膵感染の頻度,死亡率が高く,予後因子が基準を満たさない発症早期においても重症例を拾い上げられるように配慮されている.しかし,発症早期の造影CTは虚血や壊死の診断において精度を欠く危険性があり,虚血を膵血流低下として評価できるperfusion CTの有用性が報告されている.
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.