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特集 急性膵炎―画像診断と治療選択
序/急性膵炎・重症急性膵炎の画像診断の進め方
Practical Use of Imaging for the Treatment of Acute and Severe Acute Pancreatitis
下瀬川 徹
1
Tooru SHIMOSEGAWA
1
1東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野
1Department of Gastroenterology,Tohoku University School of Medicine
キーワード:
急性膵炎
,
重症急性膵炎
,
画像診断
Keyword:
急性膵炎
,
重症急性膵炎
,
画像診断
pp.575-578
発行日 2004年9月15日
Published Date 2004/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100278
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はじめに
急性膵炎の致死率は膵炎全体で8%,重症急性膵炎で21%と報告されている1).過去10年間で重症急性膵炎の致死率は若干の改善傾向は認められるが,今なお20%を超えており,その改善は臨床上重要な課題である.重症急性膵炎の致死率を低下させるためには,初期治療が重要であり,その適否は心循環不全,腎不全,呼吸不全などの早期合併症による死亡のみならず,おもに発症2週以降に見られる感染症を中心とする後期合併症の死亡率にも多大な影響を与える2).急性膵炎診療における画像診断の役割は,鑑別診断,重症度診断,合併症の診断が主なものと考えられる.画像から得られる情報をもとに,いかに迅速かつ正確な診断を下し,適切な治療対策をたてるかは,急性膵炎治療の鍵である.本企画では,急性膵炎の病態を画像からどのように判断し,どのような治療選択をするか解説することを目的とした.
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