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特集 重症急性膵炎の診療Now
わが国における重症急性膵炎の実態
Current status of severe acute pancreatitis in Japan
広田 昌彦
1
,
小川 道雄
1
Masahiko HIROTA
1
1熊本大学医学部第2外科
キーワード:
重症急性膵炎
,
疫学
,
全国調査
Keyword:
重症急性膵炎
,
疫学
,
全国調査
pp.149-153
発行日 2001年2月20日
Published Date 2001/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904366
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1998年における急性膵炎の患者数は年間19,500人(95%信頼区間17,000〜22,000人)と推計された.重症度別では軽症が10,800人(55%),中等症が3,800人(20%),重症が4,900人(25%)である.男女比は2.3対1で,年齢分布は男では40〜60歳の壮年期にピークがあり,女では加齢とともに増加し,75〜79歳にピークがある.成因は男ではアルコール性(49%),特発性(18%),胆石性(16%),内視鏡的乳頭操作(ERCP,EST,EPBDなど:4%)の順で,女では特発性(30%),胆石性(30%),アルコール性(11%),内視鏡的乳頭操作(11%)の順に多い.重症急性膵炎の致死率は27%であり,依然予後不良な疾患であるが,最近では特に2週間以内の早期致死率が改善されている.動注療法,CHDFなど新しい治療法の成果と思われる.
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