Japanese
English
特集 長期生存膵管癌の臨床と画像
集団検診からみた長期生存膵癌症例
Pancreatic Cancer Cases With Long-term Survival in Mass Survey
三原 修一
1
,
吉岡 律子
1
,
木場 博幸
1
,
長野 勝廣
1
,
田中 信次
1
,
平尾 真一
1
,
丸林 徹
1
Shuichi MIHARA
1
,
Ritsuko YOSHIOKA
1
,
Hiroyuki KIBA
1
,
Katsuhiro NAGANO
1
,
Shinji TANAKA
1
,
Shinichi HIRAO
1
,
Tohru MARUBAYASHI
1
1日本赤十字社熊本健康管理センター
1Japanese Red Cross Kumamoto Health Care Center
キーワード:
腹部超音波検診
,
膵臓癌
,
管状腺癌
,
生存率
Keyword:
腹部超音波検診
,
膵臓癌
,
管状腺癌
,
生存率
pp.429-431
発行日 2006年7月15日
Published Date 2006/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100175
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
超音波検診にて発見され,切除された管状腺癌は32例であった.発見の契機となった超音波所見は膵腫瘤30例(18例は膵管拡張を合併),膵管拡張2例であった.腫瘍径は,pTS1が19%,pTS2が71%,pTS3・4が10%を占めた.リンパ節転移を認めたものは67%,遠隔転移は3%であった.病期はI期13%,II期7%,III期19%,IV期61%で,超音波検診発見癌でもその多くが進行癌であることが伺える.管状腺癌の累積生存率は1年68%,3年16%,5年11%,9年11%,pTS1症例では5生率50%,I期症例では5生率67%であった.5年以上生存例は2例(最長115か月)であった.膵癌早期発見のためには,超音波検診の精度を高め膵腫瘤の検出に努めるとともに,膵管拡張や膵囊胞症例の初回指摘時には原則として精査するなどの方策が必要と思われる.また,人間ドックなどの施設検診では,エラスターゼ1の併用も膵癌の見逃し対策として有用と思われる.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.