Japanese
English
特集 癌検診の展望
I. 総論
2.癌検診としての腹部超音波検査
Cancer screening by abdominal ultrasonography
三原 修一
1
S. Mihara
1
1みはらライフケアクリニック
キーワード:
腹部超音波検診
,
肝胆膵癌
,
腎泌尿器癌
,
検診発見癌の予後
Keyword:
腹部超音波検診
,
肝胆膵癌
,
腎泌尿器癌
,
検診発見癌の予後
pp.812-816
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka81_812
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腹部超音波検診受診者177万人から1,730例の悪性疾患(癌)が発見された.転移性癌を除く切除率は66.5%で,全切除例の10年生存率は82.5%,25年生存率は80.2%と良好であった.もっとも早期発見例が多く超音波検診の効果が期待できるのは,腎細胞癌,膀胱癌,胆囊癌であった.肝細胞癌は診断方法と治療の進歩により,長期生存例が増加している.膵臓癌は早期発見に向けて,さらなる対策を講じることが望まれる.腹部超音波検査は,多くの臓器を安全に短時間でスクリーニングできることから,癌検診の手法としてきわめて有用と思われる.
© Nankodo Co., Ltd., 2019